個性
三島由紀夫は、
「個性とは戦い抜くことだ」と述べた。
鼻が大きすぎたら、隠すことなく、自信を持って、世間に「鼻が大きくて何が悪い、鼻が大きいと魅力的だ」と思わせるまで、戦い抜くことこそが「個性」である。
自分の「個性」をだすために、近頃東京などで流行っている斬新な髪型をいち早くインスタで見つけて、美容室で「この髪型にして下さい」なんて言うのは、個性のない人間に等しい。
「個性」を出すために、着ていた「少し変わった服」も、それを見て、多くの人が着出すと、人々は「みんなと同じようになりたいという欲求」が生まれ、「少し変わった服」をみんなが着るようになり、一種の制服化し、なんの「個性」でもなんもなくなる。
「個性」と「人間の心」の間では、
「みんなと違っていたい」という気持ちと、
「みんなと同じになりたい」という気持ちが、
いつも争っている。
自分のその「個性」は、どこからきた『個性』なのであろうか。
一部
著者 三島由紀夫『行動学入門』より引用
https://www.amazon.co.jp/dp/4167124017/ref=cm_sw_r_cp_awdb_imm_c_gqo1Fb944G0FR